【平成生まれのコミュニケーション能力を疑う前に】知っておくべき対処法

「平成生まれ」とのコミュニケーションに苦労していませんか

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若手社員に指示が伝わらない。会話が続かない。彼らが何を考えているかわからない…。

そんな苦労をされていませんか。

「平成生まれは常識がない。彼らはコミュニケーション能力が低すぎる」。そんなふうに断じてしまう前に、知っておいてほしい対処法があります。

バックグラウンドの異なる世代とズレてしまう理由

私たちは、コミュニケーション能力を使う時、頻繁に「雰囲気の読み合い」を行なっています。

思っていることを一字一句すべて発言することなく、何もかも了承しながら話を進めるのでもなく、「普通そう思うはずだ」といった暗黙の了解のもと、意思疎通が行なわれています。

同じ世代や地域であったり、育った環境が近いと、近しい常識のもとでコミュニケーションが成立します。多くを言わずとも、話が通じるというものですね。これを「ハイコンテクスト」といいます。

世代や育った環境が離れるほどギャップは大きくなるもので、共通の常識は崩れやすくなります。

たとえば、世代間格差とは、本来ゆるやかに生まれるものですが、昨今の急激な技術進歩による「デジタルネイティブ(ここでは野村総合研究所の定義に従い、1992年生まれ以降の世代を指します)」の登場は、状況を一変させました。

参考:株式会社野村総合研究所 デジタルネイティブの生態と企業の備え


彼らは、物心ついたころから世界中とネットでつながっている世代です。
ネット通販は整備され、SNSが身近にある世代です。

本来のスピードを遥かに超えて、より上の世代と、世代間の常識の格差が大きく開いてしまったことは想像に難くありません。

しかしながら、彼ら世代のコミュニケーション能力が劣っていると決めつけるのも、もったいない考え方でしょう。

異なる世代、異なる環境で育った相手と共通の言葉・前提でコミュニケーションをするのではなく、相手を理解するということが大切です。

自分よりも下の世代を理解するために必要なこと

そもそも、時代の大きな変わり目において世代間格差は一気に広がり、そのたびに「最近の若い者は…」という話が出てきます。

オンライン学術誌「Science Advances」で発表された論文でも、人類は数千年にわたって若者が前世代と比べて“劣る”ことを嘆き続けてきたそうです。

参考 : https://wired.jp/2019/12/26/kids-these-days/

重要なのは、世代間の常識には差があるものだと理解すること。特に物心ついた時からPCに触れているY世代、そしてデジタルネイティブのZ世代の特徴を押さえておくことは重要でしょう。

1980年代初頭から1995年前後に生まれたY世代は、個人主義でしっかりとした考えを持っている一方で、自我が強く協調性はあまり高くないコミュニケーションを行うと考えられています。

また、1990年代後半から2000年代の初め頃に生まれたZ世代は、生まれた頃からIT技術や製品に囲まれて育ち、プライバシーや表面的なものごとに対する懐疑心が高く、より合理的なコミュニケーションを好む世代です。

これらの世代のコミュニケーションの特徴を踏まえた上で、自分の価値観や感覚を押し付けるのではなく、相手の価値観や感覚にも注意を払ってコミュニケーションを行なうことが必要です。
仕事において、どのように一人ひとりのやる気・内発的な動機(モチベーターといいます)に向き合っていくべきでしょうか?東京発のモチベーターサーベイ・Attunedが対処法を発見しました。

モチベーターとは何かを理解しよう

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モチベーターとは、「人がやる気を出す要因」あるいは「やる気を出させる役割がある人やモノ」のこと。

ここからは、前者を中心にお話していきます。

モチベーターとは

注目されたい。頼られたい。社会に貢献したい。高い賃金が欲しい。

何を理由にやる気が出るか(=モチベートされるか)、その価値観は千差万別です。

例えば、「収入がモチベーターでない」人にとっては、給与は就業条件の一つであれ、絶対的な指標ではありません。

特に、“デジタルネイティブ世代は収入よりも勤務時間や仕事内容を重視する傾向が出ている”という調査結果もあるので、人によって異なるということは、まず理解すべきポイントです。

引用:株式会社野村総合研究所 デジタルネイティブの生態と企業の備え Ⅱデジタルネイティブ社会人 より

給与や賞罰などの外部の動機は、一次的なやる気を引き起こしますが、永続的・自発的にはモチベートできません。

モチベーターとは、そうした外的な動機だけでなく、本人の内から湧き上がる興味や欲求など、内発的動機を含みます。

モチベーターが状況に噛み合えば「自らやる気を出している状態」となり、エンゲージメントを高め、生産性アップに寄与するのです。

部下のコミュニケーションにあたりモチベーターを配慮しておこう

Attunedサーベイでは、一人一人のモチベーターを見える化することができます。部下と上司(あなた)のモチベーターを項目別に比較してみましょう。

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双方のモチベーターがそうかけ離れていないなら(「必須」「あれば良い」「中立」の同じゾーンにあれば)、引き続き自然な状態でコミュニケーションを続ければOKです。

ですが、たとえば「利他性」の項目で、あなたが「あれば良い」に位置しており、部下は「必須」のモチベーターだったとします。

その場合、部下はなぜ上司が自分の「チームへの貢献を評価しないのか」について不満に思っている一方で、あなたは部下の行動を非合理的だと感じてさえいるかもしれません。

もし、「あいつは理屈っぽいんだよなぁ」などと部下のことを考えているのだとしたら、両者のモチベーターには差があり、コミュニケーション上の問題を引き起こしている可能性が高いと考えられます。

モチベーターの上位3要素を重要視したコミュニケーションを図ろう

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では、具体的にどのようにモチベーターを活用すれば良いのでしょうか。

まず、覚えておくべきは、モチベーターの「必須」に分類される項目は、特に「なくてはならない」と当人が無意識下で考えている可能性が高い項目だということです。

以下、上司とのすれ違いが起きやすい項目について、代表的な部下とのコミュニケーションの仕方を示しているので、見ていきましょう。

部下:「自律性」が最上位である場合

自律性を重視する部下は、自分の持ち味を活かして自由に働けることに喜びを感じます。

逆に干渉されることを嫌うため、既存のやり方が決まっているとしても、過度にプロセスを重視して押し付けるとやる気を失ってしまうのです。

そのプロセスを守ることと、部下がビジネス上の成果を出すこと、どちらが重要でしょうか。

自由に働くというのは、何も自分勝手に好きなようにするということを意味しません。自分で考え、自分が納得した手法で業務を行い、その責任も評価も受けたい、という自律心からきたものです。

部下:「安全性」が最上位である場合

安全性にモチベートされる部下は、「安全な環境であると認識できる状況」のなかで真価を発揮します。何もわからない状態に放り込むのではなく、決まったやり方やプロセスを教えることでパフォーマンスは高まるでしょう。

やむを得ず、未知の領域で仕事をしてもらわなければならない場合は、こまめなサポート体制やヘルプを聞ける状況を整備すること、失敗した際のリカバリープランをあらかじめ提示するなどのフォローを行いましょう。

部下:「競争性」が最上位である場合

競争性を重視している部下は、勝負事に勝つことに喜びを感じますが、そもそも結果が明確に出る仕事なのかどうかを気にしています。

契約数レースでトップになることや、MVPを獲得することを目指してやる気が出るタイプであるため、そもそも競争の場がなければ不満を抱くかもしれません。

あなたの会社に社内表彰があるのであれば、それに挑むことを促してもいいでしょう。

ない場合は、問題ない範囲で部署内の成果比較を教え、部下がいまどの位置にいるのかを教え、競争心を刺激するのが効果的でしょう。

部下:「合理性」が最上位である場合

合理性にモチベートされる部下は、非合理に見える旧来のやり方や、効果検証が不十分な「決まり」を嫌います。

これへの対処法は、業務のバックグラウンドを含めて包み隠さず伝えることです。合理性を持っている部下には、可能であれば成果に至るプロセスは任せてしまい、成果だけを評価するようにしましょう。

とはいえ、どうしても旧来のやり方が必要な場合もあります。そんなときは、一見して非合理に感じるものの、実は合理性があるやり方であることを理解してもらうように説明しましょう。

部下:「創造性」が最上位な場合

創造性にモチベートされる部下には、ルーチンワークや型が決まっている仕事だけではなく、何かを新たに開発する、改良する、または開拓していくような仕事を任せると良いでしょう。

成果についても否定的に語るのではなく、創造性を中心に評価しつつ、不足点は「別の創造的な試みで補うこと」を依頼しましょう。

もちろん、最上位の項目だけでなく、上位3要素まではその結果を注意深く確認しておく日必要があります。東京発のサービス・Atuunedでは、こうした「モチベーター」をもとに科学的なサーベイ、それに対するアクションを提案します。

部下が考えていることがわからない、とお悩みの方へ、組織を活性化させたいと考えている方であれば、ぜひ利用をおすすめします。

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