
FEW JP 様
時間に追われるチームメンバーへ、モチベーション可視化で相互理解を促進
組織心理学に基づいて開発されたモチベーター・アセスメントとエンゲージメントのサーベイを用いて、個人や組織、チームのモチベーターを可視化・改善するAttuned が3分でわかる資料です。
ダウンロードはこちらあなたの組織はメンバーが積極的に発言できる環境ですか?
会話や議論が途切れることなく多様な意見が交わされる充実した環境ですか?
特に日本の職場では、自分の意見を持っていても共有せずに沈黙を選んでしまうことの方が多いのではないでしょうか。これは社内の心理的安全性が低いからかもしれません。
本稿では心理的安全性を簡単に解説し、具体的な向上のコツ5選をご紹介します。
目次・心理的安全性が注目された理由 ・心理的安全性の高いチームのメリット ・心理的安全性の低下のデメリット |
まず、心理的安全性(Psychological Safety)とは心理学者のエイミー・エドモンドソン教授により広く提唱された概念で、心理的安全性とは「率直であることが許されるという感覚」と定義しています。
また、チームの心理的安全性とは「そのチームの中で対人的リスクを伴う行動をとっても大丈夫だとチームの中で共有されている信念」です。
従業員が心理的安全性をどの程度感じられるかは、おもにチーム内の環境によって決まると言われています。したがって、同じ従業員でも、あるチームでは「安全だ」と感じ、別のチームでは「安全でない」と感じるということがあり得るのです。
言い換えれば、自分がある行動をとったときに「チームの他のメンバーがどのような反応を示すかという従業員の期待」が、その従業員の心理低安全性を決定します。
「心理的安全性」は本来、経営学、中でも組織行動論の用語の1つです。
2015年にGoogleが自社の情報サイトである『re:Work』のなかで、成功するチームを作るための5つの鍵を公開し、その一つめの鍵が「心理的安全性」でした。
さらに、2016年にGoogleが「心理的安全性は、生産性の高いチームに重要」と発表したことで、注目を集めました。
心理的安全性を感じるチームでは、知識やアイデアの共有、自分や他人のミスの報告、必要なときに批判的なフィードバックを与えること、自己の本音や多様な側面を躊躇うことなく表現できるなど、さまざまなメリットが存在します。
こうした行動ができる環境によって、従業員のストレスが軽減されたり、仕事への満足度が飛躍的に向上したり、福利厚生の向上を享受したりすることができるのです。
また、これらの行動は企業が従業員に積極的に取り組んでもらいたい行動でもあります。
なぜなら、これらの行動はイノベーションの促進や問題解決能力の向上など、チームや企業全体のパフォーマンスの向上につながるからです。さらに、離職率の低下、収益と売上の増加などの実益ももたらされます。
意見を伝える、アイデアを出す、フィードバックを与えるといった行動には多くのメリットが存在します。しかしながら、これらの行動を「リスクがある」と認識して避けてしまう人も少なくありません。
この背景には心理的安全性の低下があります。そして、その原因は「不安」です。
最も多いものは、チームメイトが否定的な反応を示すリスクがあるという不安です。否定的な反応には、怒鳴る、からかう、皮肉を言う、無視をするといったものが含まれます。
それに加えて、自分の積極的な行動がネガティブな結果を招くことへの不安もあります。
自分が目立ったせいで、本来であれば利益を生み出すはずの行動で悪い評価を下されたり、昇進や望ましい役割を否定される、ボーナスや給与を減額される、さらには解雇されることさえ含まれるかもしれません。
大袈裟に聞こえるかもしれませんが、職場の人間関係やチームへの信頼が揺らいでいる場合、こうした不安に陥ってしまう人も少なくないのです。
上記のような不安や恐怖は、従業員の積極的で有益な行動を阻害するため、結果的に会社全体の損害につながりかねません。さらに、不安やストレスの状態が長く続くと、最適なパフォーマンスを発揮するために必要な認知機能のレベルが低下することも証明されています。
心理的安全性は、先ほど述べたような危機感や不安を取り除くことによって機能します。
例えば、以下のような取り組みによってそれらを取り除くことができます。
各チーム内の問題を上司が認識・解決できるように心がけてみましょう。誰かに相談できる環境であるというだけでも、不安感は減少します。
ストレスチェックは、平成27年12月1日から労働安全衛生法に基づき、従業員50人以上の事業場において、年に1回、全従業員を対象に実施が義務付けられています。
無意識のうちに危機感や不安に追い詰められることも少なくありません。ストレスチェックを実施すれば、従業員自身が自分の健康状態や安全性を確認できるとともに、会社側も従業員の状態を把握・配慮ができるようになります。
まずは従業員がチームそして企業を信頼し、安心して自己表現ができるような環境を作りましょう。それこそが、心理的安全性が機能するための最初の一歩です。
心理的安全性に関する科学的文献を検討したところ、従業員の期待をポジティブなものに変えるルールを生み出すためにできる取り組みには、5つのパターンがあることがわかりました。
まず、組織のすべてのレベルで、心理的安全性への新しいコミットメントが明確に伝えられることが推奨されます。
たとえば、これを手紙や情報資料の送付、ディスカッションやプレゼンテーションの開催などで行います。「心理的安全性とは何か」「心理的安全性を高めることで従業員にどのようなメリットがあるのか」といった基本的なことも含めながら、組織全体で心理的安全性への新たな取り組みを理解し、積極的に参加できるようにします。
また、あらゆる立場の従業員を対等な存在だとみなし、多様性や違いを強みとする、新しい価値観の構築も必要です。
通常はネガティブに捉えられるような行動に対しても、積極的な態度で意見を述べたり異議を唱えたりすることを褒め、失敗を学びの一部として受け入れることが大切です。特に、上位の地位にある人々がこれらの新しい態度を一貫して示すことが重要です。
こうした心がけの必要性も、組織全体で確認・奨励するようにしましょう。
教育とトレーニングの取り組みは、チームメンバーに心理的安全性とその価値について教えることから始めます。
心理的安全が高いチームに必要なスキル、例えば:自己主張、フィードバックの提供、感情的サポートの提供、ミスの特定と報告、個人的なバイアスの認識など、心理的安全性に関するトレーニングも行われるべきです。
仕事の役割に関するトレーニングに含めて行うことで、各々の役割の明確化につながり、従業員の知識に対する自信を高め、厳罰を伴う深刻なエラーの発生を減らすこともできます。
コラボレーションとチームワークの重要性と価値を伝え、個人的な関係や友好的な交流スタイルの確立を促進することで、新しいタイプの交流を奨励することができます。
ミーティングではチームメンバー全員が積極的な傾聴に貢献するよう奨励され、平等に発言時間が与えられるべきです。コミュニケーションはオープンであり、正直で透明性があるものでなければならなりません。
また、ポジティブな言葉を使うことに重点を置き、敬意を持って冷静であるべきです。特に、チームメンバーが間違いを報告する場合、冷静であることと敬意を持つことが重要です。この場合、メンバーはその報告に対して感謝され、非難ではなく解決策に焦点を当てられることが必要です。
同様に、メンバーが心配事を共有したり互いに挑戦したりする場合、冷静で丁寧な対応が求められます。
チームに根ざした活動の例としては、チームのルールに関する集団的な意思決定や、メンバー同士がフィードバックし合う機会の創出、ミスや失敗についてのオープンな議論(学びの視点で)、公式・非公式のメンタリング関係などといったサポートシステムの開発が挙げられます。
立場や役職よりも人間同士であるということに重きをおいた信頼関係・人間関係の形成を促進するために、仕事に焦点を当てない自由な交流時間の設定も大切であるということです。
最後に、企業方針を変える取り組みは、主に組織レベルまたはチームリーダーによって実施されるものです。
これには、ルールを明確にし、差別を防ぎ、職業倫理を遵守する行動規範を作成することが含まれます。従業員の福祉を尊重する意味では、セルフケアのための休暇を取ることに対して、寛容な方針の拡充も考慮されます。
また評価方法は、頻繁で透明性があり、正確で比例的なものでなければならず、訂正が可能であるべきです。またリーダーシップのあり方は幅広いものであるべきで、例えば、リーダーは全てのチームメンバーの参加を奨励し、1人ではなく複数のリーダーを持ち、チームの目標やスケジュールなどの集団的な意思決定を実践し、上位のメンバーに疑問を投げかけることが許容されるべきです。
ミスの報告プロセスは明確にし、ミスに対する集団的な対応を重視し、善意のミスが発生した場合は罰せられたり、従業員の評価に影響を与えることは許容されないべきです。実際、ミスを迅速に報告する従業員は、その報告に対して報酬を受けるべきとされることがよく提案されています。
心理的安全性の向上への取り組みにおいて重要な考え方は、チームメンバーの態度や行動に関する、新しい法則・期待を生み出すことです。
「アイデアの共有」「フィードバック」「批判」などの有益な行動に対するチームメイトの反応について、ポジティブな期待を形成するために、新しい法則は重要になります。
例えば、上司がミスをした部下に対して「なんでこんなこともできないんだ」と怒るのではなく「君なりに取り組んでくれてありがとう。一緒に解決しよう」と感謝の言葉を述べる姿を見た他のメンバーは、自分の失敗や成功に関する上司・チームメイトのフィードバックもそのようなポジティブなものになることを期待するようになります。
その結果、意見を出したり、ミスを報告したり、批判をしたりすることに不安を感じなくなり、職場に対する心理的安全性が向上します。
従業員の不安を解消すると同時にポジティブな期待を生み出す意識づけ、つまり「法則」がある場合、アイデアを却下されるという一見ショックな出来事にも問題は生じません。
なぜなら、従業員はチームから怒りや悪意を持った反応を示されることがないことを期待しており、悪意を持って意見を却下しているのではないと自信を持って考えることができるからです。
むしろ、アイデアの発案者はその却下されたアイデアを改善して実現可能にする方法について、チーム全体と建設的な会話をするきっかけになることを期待しています。
ここまで、心理的安全性やその向上方法、注意点についてお話ししてきましたが、「自分の職場に対する心理的安全性はどの程度確保されているのだろう」と気になった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
社内の心理的安全性を明確に反映するための診断テストは年々改良されています。
Attunedの心理学者チームは過去20年以上の学術研究に基づいて組織の心理的安全性を定量的に評価するアセスメントとレポートを設計しました。合計42問のアセスメントで下の画像のような評価レポートが作成される仕組みになっています。
より詳しく知りたい方はこちらから確認してみてください。あなたの職場を安全でイキイキとした環境にするヒントがあるかもしれません。
俗にいう「ぬるま湯組織」とは違い、心理的安全性は従業員の意識や成長意欲の向上を促進する大事な要素です。
心理的安全性を高めることで課題の早期発見やミスコミュニケーションを防ぐなどのメリットがあります。これにより、エンゲージメントの強化から生まれる社員のやりがいも高まり生産性の向上が期待できます。ぜひ上記で紹介した心理的安全性の作り方を実践してみてください!
心理的安全性や職場の環境改善についてより詳しく知りたい方は以下の記事もおすすめです。
「心理的安全性を高める"アフターコロナ"の職場づくり」(ダウンロード資料)
エイミーエドモンドソンが明かす、心理的安全性と内発的動機の相互関係
【要約】「心理的安全性のつくりかた」とは? - 日本企業に必要な4因子-【まとめ】
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