静かな退職(Quiet Quitting)が増える理由とZ世代の働き方に対応するには?

皆さんは静かな退職(Quiet Quitting)という言葉を知っていますか?

現在、米国で急速に広がっているこのワードですが、なぜ静かな退職(Quiet Quitting)が急に注目されるようになったのでしょうか?

この言葉が注目されるようになった一つの理由は、ブライアン・クリーリーというキャリアコーチが自身のTikTokアカウントでこの言葉に言及したことがきっかけです。動画の中でクリーリーはある記事を参照し、ハッスル文化に燃え尽き、縮小する労働市場において「自分の地位を維持するために必要最低限の仕事をして、給料をもらうことを好む人が増えている」と語っています。


8月下旬には「静かな退職(Quiet Quitting)」は「大辞職時代(The Great Resignation)」以来、米国で最もホットなワードとなり、Google検索はピークに達しました

この記事では静かな退職(Quiet Quitting)が現代の企業や働き方にとって何を意味するのか、そしてZ世代とのコミュニケーションを円滑化するために必要な考え方についてみていきます。

 
 

静かな退職(Quiet Quitting)とは?

静かな退職(Quiet Quitting)が職場の生産性や業績に与える影響については、多くの懸念があります。この言葉には否定的な意味合いが含まれており、社員の仕事へのやる気をそぎ、継続的にパフォーマンスを低下させる可能性が高いのです。

しかし、逆に言えば、「静かな退職(Quiet Quitting)」とは、ワークライフバランスを整えるための試みでもあるのです。社員は精神的・肉体的な能力を仕事へ過剰に発揮して個人の幸福を犠牲にするのではなく、仕事とプライベートの境界線を再定義して強固にし、仕事が人生のすべてではなく一部に過ぎないという生き方を選択しているのです。

reddit(米国で人気の投稿型のソーシャルサイト)のユーザーによると、静かな退職(Quiet Quitting)という単語は誤解を招きやすく、「契約のために働く(Working your contract)」「最低限の仕事をする(Working to rule)」「給料に見合った働き(Acting your wage)」などがより正確な表現方法だとも言われています。

しかし、どのような言葉で言い表そうとも、「静かな退職(Quiet Quitting)」は、突発的なトレンドではなく、今後の大きな変化の兆しであるという事実を無視することはできないのです。


がむしゃらに働くことは必ずしも良いことではない?

静かな退職(Quiet Quitting)が広まった背景にはがむしゃらに残業をして結果を出すようなことはかつてのような名誉あるものとは見なされておらず、人々は自分の生き方を支えるより良い枠組みを求め始めている傾向が読み取れます。redditの中のsubreddit(特定の領域向けに焦点を当てたコミュニティ)「r/antiwork」は、「仕事は最低限の範囲でしたい。プライベートを充実させたい。アンチワークのアイデアについて情報が欲しい。仕事に関する苦悩を解決してほしい。」という人たちのために存在するコミュニティの1つです。2013年に開始されたこのsubredditは、2021年後半にフォロワーが急増し、大きな注目を集めています。

 
 

インスタグラムのアカウント「The Nap Ministry」も、同じような人気のエピソードを描いています。その作成者であるトリシア・ハーシーは、2016年から「休息は抵抗(Rest is Resistance)」という考えを提唱しています。新型コロナウィルスのパンデミックからフォロワーが急激に増え、今では50万人のフォロワーがいます。彼女とそのフォロワーにとって大切なことは 「がむしゃらに仕事をすることではなく、適度な休息」なのです。

このようなアンチワークへの動きは、ジェニー・オデルの「何もしない」、セレステ・ヘッドリーの「Do Nothing: How to Break Away from Overworking, Overdoing, and Underliving」、デヴォン・プライスの「Laziness Does Not Exist」など、ここ数年に出版された本の増加にも反映されています。

したがって、「静かな退職(Quiet Quitting)」は、単なる一過性のトレンドではなく、むしろ、これまでの仕事のやり方とこれからの進め方にどんな意味があるのかを考えなければならないのです。

Z世代の働き方に対応していくために

静かな退職(Quiet Quitting)は自分たちの無理しない働き方に満足し、それに見合った給料をもらえればいいという新たな考えであり、日本でも特にZ 世代(一般的には1990年代後半から2012年頃に生まれた世代を指す)に受け入れられています。

このことを念頭に置き、Z世代における静かな退職(Quiet Quitting)に対応していくために経営者、人事部門、管理職が取り組むべきいくつかのステップを紹介します。

健全に働くためのシステムづくり

このThe New Yorkerの記事では興味深いアイデアについて論じています。この記事の中で、Cal Newportは「生産性」という言葉の変遷をアダム・スミスの「国富論」までさかのぼって見ています。生産性の定義は、後に 「単位投入量あたりに生産されるアウトプット」へと発展しました。この指標を高めることは、剰余価値を生み出し、経済の成長を助け、生活水準を向上させるので、重要なことでした。


当時、生産性を上げるには、システムを最適化することが必要でした。つまり、生産性の責任は個人よりもシステムにあるのです。システムが効率的であればあるほど、生産性は向上するのです。

Newportのアドバイスは 個人からシステムへ、アウトプットを再構築することです。エンジニアに生産性の向上を求めるのではなく、システムの効率化に注力するのです。「個人は自分の仕事をうまくこなすことに専念し、システムはその仕事の配分を精査することで、成長のために必要なバランスをとることができるのです。」と、Newportは書いています。

適切な文化を構築する

「変化こそ唯一の不変なるもの」ということわざがあるように、仕事では自分ではコントロールできない外的要因に絶えずさらされることは間違いないでしょう。これに対する最善の保険は、オープンで透明性が高く、相互理解と尊敬に基づく文化の構築でしょう。こちらのウェビナーでは、カルチャー・アッドについて説明し、採用の段階から多様で強固なカルチャーを構築する方法を紹介しています。

社員一人ひとりの価値観を可視化する

これは流動的で変化に対応できる職場を構築するためには重要なステップです。大きな組織で一人ひとりの価値観を把握し、関係性を構築することは大変な作業に思えますが、そのような時にはツールが役に立ちます。 Attunedでは、心理学者とデータサイエンティストのチームが、仕事に関係する内発的動機づけを洗い出し、クラスター化と検証を経て 11 個に絞り込み、それらの11の内発的動機づけのことを、動機づけるモノ・コトという意味で「モチベーター」と呼んでいます。

さらに、55の質問からなるモチベーションアセスメントを受けていただくことで、個人にとってどのモチベーターが最も重要なのか、どのような仕事で最高のパフォーマンスを発揮するのか、どのような環境で最も活躍する可能性が高いのかを示すモチベーター レポートを提供しています。

まとめ

もちろん現在の経済・社会環境において、仕事は不可欠であり、「静かな退職(Quiet Quitting)」や大辞職時代(The Great Resignation)のようなトレンドは大きな激変の時代には避けられないものです。私たちがすべきことは、がむしゃらに非効率に働くのではなく、より現代的でバランスの取れた生きつつ、自分にあった働き方を見つけることなのです。バーナビー・ラッシュブルックはForbesで次のように書いています。「もちろん、私たちは衣食住を満たすために働かなければなりません。しかし、それよりも生活が第一であるべきで、仕事はそれを可能にする手段であるべきだ」と。


Attunedでは社員のやりがいを可視化し、社内のエンゲージメントやモチベーションの向上に役立つプロダクトを提供しています。興味のある方は10分で完了する無料トライアルをこちらから試してみてください!



Schezarnie Racip

Growth Marketer

モチベーターレポート