【セミナーレポート】ビロンギングとは?「組織エンゲージメント測定の次の一手」

〜個のモチベーション把握と、個人と向き合う人材マネジメントへのデータ活用〜

本記事は2022年6月29日に行われた文藝春秋100周年記念カンファレンスシリーズより、「ビロンギング経営『組織ポテンシャル』を高める、愛着心、帰属意識の醸成」から弊社CEOケイシー・ウォールとAttuned部長飯田蔵土より、ビロンギングという言葉の理解をはじめAttunedの活用で推進するビロンギングについて解説していきます。



1 ビロンギングとは?

皆さんは「ビロンギング」という言葉を知っていますか?「参加」「帰属」という意味ですが、会社においては「帰属意識」と訳されます。ビロンギングとは、ある集団のメンバーとして受け入れられ、インクルージョンされ、その集団のアイデンティティがある時に感じる安心感やサポート感のことです。ビロンギングは同じチームのメンバーが気持ち良く仕事をし、困難な問題を解決するのを助けます。つまり、ビロンギングしている状態は「本来の自分」をそこに持ち込み、仕事を自発的な理由でしているという、仕事へのエンゲージの高いことを指していると考えられます。

2 アメリカと日本を比べたビロンギングのあり方の違いとは?

いま、アメリカではThe Great Resignation(大退職時代)と言われており、Gallup社の調査によると、アメリカの従業員の約半数が 「積極的に仕事を探したり、転職の機会をうかがったりしている 」といいます。アメリカの雇用の仕方はat willであり、会社も社員側がどちらもいつでも辞められる状況にあります。18ヶ月で転職するとも言われており、これはマネージャーにとって大きな課題となっています。そのような状況でも会社のゴールを達成し、社員一人ひとりをビロンギングさせる必要があるのです。

一方、日本では仕事へのエンゲージメントが低く、終身雇用の考え方から転換しつつあります。マネージャーの方々は社員の生産性向上やイノベーションを生み出すことのできる環境づくりが求められ、まさに働く一人ひとりがビロンギングする必要があるのです。

3 ビロンギングと愛社精神の違いとは?

ではビロンギングと「愛社精神」とはどう違うのでしょうか?愛社精神は組織が個人の上にあり、辞められないのに対して、ビロンギングは組織と個人が対等で、辞めないという前向きな気持ちになるのです。また、愛社精神では仕事の意味をアメとムチでの報酬がモチベーションですが、ビロンギングはやりがいがモチベーションとなるのです。そして、ビロンギングは私がここにいる自発的な理由と説明した通りこれはつまり、自分自身のパーパスと組織のパーパスが一致している状態だと言えます。しかし、このパーパスはただ業務命令を出すだけではできないでしょう。ではこのパーパスを一致させ、「ビロンギング」を生み出し、個人と組織の意識を一致させるにはどうすれば良いのでしょうか。

4 ビロンギングを作り出すためには?

マネージャーにとってはビロンギングによる組織のパーパスと個人のパーパスを一致させるのが大切ですが、価値観の多様化などにより、業務命令によって方向性を一致させるのはより一層困難になっているのです。そこで、ジョブ・クラフティングによって仕事に対する認知を変え、内発的動機(やりがい)を創出し、ビロンギングを作り出すことができます。この内発的動機は人によって異なっていますが、内発的動機を理解することでジョブ・クラフティングはやりやすくなるのです。

例えば、マネージャーが部下に何か資格を取らせたいと考えた際に、ただ資格を取れと指示するのではなく、何をやりがいに感じるのかを一度考えてから声をかけるのが大切です。自身の成長がやりがいに感じる人には「この資格を取ることで、あなたは成長できる」と声をかけてみたり、誰かの役に立つことをやりがいに感じる利他性がモチベーションになる人であれば「あなたがこの資格を取ることで組織へのメリットが大きい」と伝えるような、その個人に適したジョブ・クラフティングが可能になるでしょう。

このジョブ・クラフティングによって「組織と個人のパーパスを揃える」ことで、「ビロンギング」は生み出せるのです。

5  部下の内発的動機(やりがい)を理解し、個人のビロンギングを生み出す。

みなさんは目の前の部下や同僚のやりがいが見えているでしょうか。おそらく、なかなか普段の会話から個々のやりがいを理解するのは難しいでしょう。そこで、データとテクノロジーを活用することでこれまでは把握できなかった組織のたくさんの人の内発的動機(やりがい)を可視化できるのです。Attunedを活用していただくことで、1on1や部下の教育において自分と違う人のモチベーションを見える化し、ピンポイントで個人一人ひとりに刺さるジョブ・クラフティングができ、すなわちビロンギングを生み出すことができます。

これからの時代では個のモチベーションの把握と、個人と向き合う人材マネジメントへのデータ活用がビジネス成功の鍵となります。まずは内発的動機を可視化して、ビロンギング経営への第一歩を踏み出してみませんか?興味がある方はこちらからAttunedの無料のフリートライアルをお試しください!