「採用」の段階で離職を防ぐ考え方

会社を辞めるという決断は感情的なものです。

しかしそれが楽観的であることは少なく、さまざまな負の感情が少しずつ積み重なった結果、その選択肢を真面目に考えるようになることがほとんどだと思います。

辞職や転職を考える際には、次のような要因も影響します。

これらは会社をやめることを思いとどまるかなり強力な理由になります。アイデンティティが仕事に影響している人は少なくありませんし、組織も同様にメンバーのアイデンティティに強く影響します。つまり仕事をやめるには、自分がアイデンティティに対して持っている強いイメージに逆らわなければいけないのです。これは誰にとっても大変なことです。

 
 

一般に面接を何度も繰り返し困難を乗り越えて就職した人は、「コミットメントと一貫性」によって、退職しにくくなると言われています。

これがどこまで本当なのかはわかりませんが、そのような念入りに作りこまれた面接を経て就職しても退職してしまう人がいることは事実です。

もちろん企業としては、多くの時間と労力とお金をかけて採用した優秀な人材を引き留めたいと思うでしょう。そのために色々な打ち手を試します。しかし問題なのは、彼らは通常問題を最初からではなく、最後から攻めていることなのです。つまり退職したいと思う原因はもっと根本的なところにあるにも関わらず、既に退職したいと思っている人には、その場しのぎの対処しかできないということです。

人間関係が「取返しのつかない問題」になる前に

昨今多くの企業が、給与の向上、おいしいコーヒー、たくさんの特典など、衛生要因で従業員の満足度を高めようと躍起になっています。しかしこれらによって実際に離職の原因となる負の感情を解決したり、防いだりすることはできません。

離職を引き起こすのはむしろ、上司を中心とした人間関係の悪さであることが多いのです。日本の大手人材会社であるリクルートの最近の調査によると、日本では退職理由の約4分の1が上司であることがわかっています。これは間違いなく、かつて離職がタブー視され、終身雇用制度が崩壊して間もない日本での話です。アメリカではこの数字は57%にも上ります

では、どうすればいいのでしょうか。

結論から言えば、私たちはもっと早い段階(Upstream: 問題の未然の解決が企業の幸福につながる理由)から人間関係に介入する必要があるのです。ネガティブな感情が高まって手遅れになるもっと前、つまり採用の段階から手を打つのです。

私は現在企業が行っている面接プロセスの組み立て方には、あまりにも欠陥が多いと思っています。

例えば「面接プロセスに企業の中の声をできるだけ多く反映させたい」という、包括性を考慮した要求があったとします。しかし採用の決定において、本当にすべての声が平等であるべきでしょうか?すべての人が同じように鋭く、候補者を見極めることができるでしょうか?そもそも採用の主体とは?このように、採用のプロセスには多くのバイアスが潜んでいます

面接はあるに越したことはありませんが、多くの企業で行われている面接では、退職の最大の要因である「上司と新入社員のマッチング」と、その次に重要な「新入社員と所属チームのマッチング」が見落とされています。より多様な人材を採用しようとする場合、簡単に打ち解けられることや、文化を簡単に共有できることが決め手となることはないでしょう。そこで長期的な定着に必要な要素に焦点を絞った、より優れたツールが必要となります。

価値観によるマッチング

私たちがAttunedを作った理由のひとつは、仕事に関して人々が持つ、目に見えない価値観を理解することでした。Attunedの優れた点は、その人の価値観を他の人と比較したり、チーム内の共通の価値観と比較したりすることができる点です。つまりAttunedを使えば、新入社員が入社する前に新入社員と上司やチームとの間で価値観の相違が生じる可能性があることを知ることができるのです。

具体的には、面接で候補者と会社のモチベーションのギャップを伝えてそれについて話し合ったり、入社後に上司となるメンバーとの関係で摩擦が生じそうな部分について確認をしたりすることができます。

このようなプロセスは一見するとコストが増えるように思われるかもしれませんが、入社後の信頼関係の基礎となり、結果としてより多くの社員がより長くモチベーションを維持し、定着率を高めることにつながるのです。上司と部下、部下同士の相互理解ができていることは、感情的な負担が蓄積され、退職を決断させないための貴重な要因なのです。Attunedはこのような信頼関係構築のための一助となれるでしょう。

家族のリビング、教室、職場のロッカールーム、オフィス、政府の会議室、軍隊の部屋など、どんな場所でも信頼関係があれば、良いことが起こります。信頼関係がないときは、良いことは起こりません。それ以外のことは取るに足らないことです。

ジョージ・シュルツ

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Casey Wahl

Founder & CEO

Intrinsic Motivator Report


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