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組織エンゲージメントを高める次の一手 日立システムズ様における、人材マネジメントへのデータ活用

昨今、企業では生産性やウェルビーイングの向上などの課題に取り組むため、「組織エンゲージメント」を数値化する取り組みが広く実施されています。一方で「組織エンゲージメント」を測っただけでは次の一手がわからない、と現場のマネージャーからの声も聞こえてきます。2022年11月8日に行われた、HRカンファレンス2022秋の講演では、日立システムズの渡辺様を迎え、エンゲージメント数値の定点観測による組織活性化施策1on1 活性化のための具体的な取り組みについてAttunedインターン高橋がレポートします。

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個人の内発的動機(やりがい)は
一人ひとり異なる

はじめに、Attuned 日本事業部長 飯田 蔵土より、組織エンゲージメントを高めるためには個人の内発的動機(やりがい)に注目する必要性について説明しました。

まず、内発的動機は個人によって異なっており、仕事の捉え方によってやりがいを感じられるかが決まるのです。ある人は人のためになること、ある人は自己成長、ある人は創造性を問われる仕事がやりがいにつながると考え、その人によってやりがいは異なるのです。

例えば部下に取得してもらいたい資格がある時、「成長」への欲求が高い部下に対しては「あなたの成長のためになる」という動機付けが有効です。

しかし、同じ職場でもこのようなモチベーションで仕事をする部下だけではなく、色んな方が働いています。

そのような場合、同じ資格取得を部下に動機づける場合であっても、例えば「利他性」の高い部下に対しては「あなたが資格を取得することで事業部全体ができることが増える」というように、より利他的なメリットを提示する方がより強い動機付けとなります。

このように伝えることで「資格を取ることは自分のためだけではなく、組織のためになるんだ」という認知の変化を与え、組織のために一生懸命頑張りたいというその部下のモチベーターを刺激することができます。

Attunedは内発的動機を可視化・分析するサービスですが、エキスパートがお客様のデータ活用を支援するサービスもございます。HRデータの計測で終わらせることなく、現場マネージャーのアクションにつなげやすいと評判です。

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株式会社日立システムズ様の
エンゲージメント向上施策

続いて、Attuned販売・CSパートナーである株式会社W-Insight 代表取締役新谷 永海香氏にご登壇いただきインタビュー形式で、株式会社日立システムズ ビジネスクラウドサービス事業グループ 主管技師長 渡辺 静香氏より、Attunedを活用してエンゲージメントスコアの改善と離職リスクの低下につなげたストーリーを頂戴しました。

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コミュニケーションの頻度が低下し、
社員の精神的負担が増加

2020年4月、コロナ禍において在宅勤務を大幅に増やした直後に人事総務本部が主導して実施されたサーベイでは、3割の社員が業務効率の低下を感じていました。原因として挙げられていたのが、コミュニケーションの頻度や方法でした。また、4割の人が精神的負担の増加を感じていました。仮に健康上の問題が生じた際に必要なサポートとしては、上長の理解・支援が必要と回答した社員が最も大きな割合を占めていました。

渡辺様は組織の正部長として就任後すぐのタイミングで、コロナ禍による在宅勤務の増加によるコミュニケーションの機会が減っていく状況に直面し、メンバーのケアやチームの生産性向上に対して焦りを感じていました。

株式会社日立システムズ ビジネスクラウドサービス事業グループ 主管技師長

渡辺 静香氏

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Attunedの導入のきっかけ

渡辺様はこうお話しくださいました。「ビジネスの世界で、在宅勤務が主流となるなかで世の中でも、1on1ミーティングの必要性が認識されるようになっていました。一方で、自分の組織内の職場環境の改善を促し、信頼関係を築いていきたいと思案していましたが、メンバーの一人ひとりが何を大事としていて、どんな価値観を大切にしているかを普段の対話からは見出せていなかったというのも事実です。そこで、個人の価値観を可視化できるツールの検討をしていたところ新谷さんと出会い、Attunedを紹介してもらいました。」

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Attunedを活用して
個人の価値観を踏まえた1on1を実施

モチベーション アセスメントを活用して個人のモチベーションの価値観を可視化し、個人の価値観の違いを個性としてマネージャーがしっかりと考え、メンバーとの1on1に活かす対話づくりのための研修も実施しました。可視化された価値観がコミュニケーションのトリガーとなり、メンバーや同僚が思っていることを引き出すことができました。

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結果

パルスサーベイでは、チームメンバーの率直な職場への印象や意見をコメントで吸い上げられたことで、マネージャーがやるべき行動が具体的になりました。モチベーションレポートの有効性を97.9%のメンバーが実感し、コミュニケーションの活性化へとつなげました。

また、Attuned導入後から離職リスクとエンゲージメントスコアに改善が見られました。下のグラフのように、1on1のワークショップやマネージャーの方の働きかけなどにより、離職リスクは低下し、エンゲージメントスコアは向上しました。

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今後の課題

その後、エンゲージメントの数値が悪化してしまっていることも事実です。その理由は次の2点と分析しております。1つ目は現在、さらに在宅勤務率が引き上げられたことで直接のコミュニケーションが減少しており、安全性を重要なモチベーションとしている人たちの不安が増大していることが考えられます。

2つ目はマネージャー自身の業務負担が過大になっており、チームビルディングに時間を割けない状況があります。これを解決するために、現在上位組織に向けてマネージャーの業務の負担軽減を働きかけています。

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人的資本経営を実現していくために

今、企業は人的資本経営に取り組む時です。言いたいことが言える、個人が尊重される組織づくり、心理的安全性のある組織づくりが必要だと考えています。それを実現するために、マネージャーの役割は管理ではなく、支援だと考えています。「私になら言っても大丈夫」と思えるような、心理的安全性を作ることにもつながると考えています。

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最後に、視聴者からの質問を交え、渡辺様、新谷様、飯田による鼎談を行いました。

自己開示をすることでお互いの心理的安全性を高める

飯田 相手のことを知ることよりもまず自己開示をすることが大事、というコメントに非常に納得したというコメントを視聴者の方から頂戴しました。お互いに自分の価値観を見せ合うことで心理的安全性が高まり、率直なメンバーからの意見が聞ける理由になっていると思いました。

新谷 一人ひとりと向き合って話し合うことはとても大切だと感じています。社員の気持ちが言える場所、それを受け取ってくれる人がいないことが多いと思います。これをAttunedを活用することでコミュニケーションの改善ができたのではないかと思います。

渡辺 良いことも悪いこともオープンにすることがマネジメントのためには大切だと考えています。組織の中でメンバーが感じていることをマネージャーの間で共有し、受け止めることができたのは非常によかったと思っています。

新谷 価値観に良い悪いはないからこそオープンにすることで1on1から本音の対話を引き出すことにつながったのではないかと思います。

自己開示をしたがらないメンバーと
1on1するためには?

飯田 自己開示をしたくない人に対しての対策はありますでしょうか?

渡辺 もちろん、自己開示をなかなかしてくれない人ももちろんいます。一対一で話し、あなたのことを知りたいのです。と諦めずに対話をもちかけることで「この人なら話してもいいか」となっていき、氷は溶けていくものです。

株式会社W-Insight 代表取締役

新谷 永海香氏

年上の部下と接する際に意識すべきこととは?

飯田 「年上の部下と接する際に心掛けるべきことはありますか」という質問をいただきましたが、いかがでしょうか?

渡辺 私にも年上の部下がいます。初めはマネージャーとして「部下の成長を促す」ということに戸惑いを感じていました。しかし、ある人から「部下を成長させるという風に思わず、部下と一緒に成長する。部下のパフォーマンスを最大化するために一緒に考え、支援すればいい」と言われ腑に落ちました。年齢などは気にせず、組織のミッションを達成するために一緒に考えています。

日立システムズ様が取り組んだAttunedを活用した取り組みなどについて、より詳しく知りたい方は、こちらからデモをお申し込みください。エキスパートよりご説明させていただきます。


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登壇者紹介:

株式会社日立システムズ
ビジネスクラウドサービス事業グループ 主管技師長

渡辺 静香氏

お客さまのDX推進を支えるデジタライゼーションサービスや、クラウド、セキュリティ、BPO等のサービスインフラを活用したマネージドサービスを強みとして、お客さまの経営課題解決を支援するワンストップサービスを提供する株式会社日立システムズ ビジネスクラウドサービス事業グループ様。

コロナ禍による「新しい働き方」を進めていくにあたりコミュニケーション改革を主導するべく、まずは自部署のメンバーのエンゲージメント向上を目的にAttunedを活用し効果を挙げました。全社の人事部門が開催したセミナーでも紹介され、高評価を得ています。

株式会社W-Insight 代表取締役

新谷 永海香氏

内発的動機付けと非認知能力を融合した独自メソッドで、ひとりひとりが輝ける組織構築を支援する。Attunedパートナー。対話型マネジメント・共感力育成・主体性能力開発プログラムなどを提供しています。行動心理士、京都大学こころの科学ユニット産学連携コンソーシアムメンバー。

飯田 蔵土氏
Attuned シニア セールス マネージャ

日本HPでSE(電子マネーに関するBizモデル特許取得)としてキャリアをスタートさせたのち、外資ファームでM&Aアドバイザー、戦略コンサル、外資メーカーで事業部長、管理本部本部長を経て、 2020年よりAttunedの事業責任者を務めている。一橋大学大学院修了。MBA in Finance。行動経済学会会員。


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